横浜市で1位の面積を誇り、人口は4位と横浜市の中でも大きな地域である戸塚。
また、なんと2018年のHOME’S「買って住みたい街ランキング」で1位を獲得。存在感と人気を併せ持つ戸塚とはどのような街なのでしょうか。また、そこで物件を販売するにはどのような基準で選ぶべきでしょうか。戸塚に住むなら、戸塚の物件を販売するなら外せない「シルバー世代」をキーワードに解説いたします。
シルバー大国戸塚
戸塚を語る上で外せないのがシルバー世代の多さです。シルバー世代を65歳以上の方を指します。
戸塚は人口の中で65歳以上の方の人口が約14万人。65歳以下の方の人口が15万6千人と人口の半分近くがシルバー世代で、シルバー世代が非常に多い地域です。
それゆえに戸塚を語る上でシルバー世代は外せないキーワードなのです。
戸塚にシルバー世代が多い理由
なぜ戸塚には多くのシルバー世代が住んでいるのでしょうか。理由は住みやすいから、歴史と新しさがあるからだと言えます。
商業施設の多さ
戸塚は大きめの商業施設が複数密接しています。また、全ての商業施設にスーパーが併設されており、買い物には困りません。
さらに、このうち2つの施設には病院が入っており、シルバー世代にとって便利な施設です。
戸塚の大きい商業施設はサクラス、トツカーナ、モディ、アピタと4つあり、一番端と端のサクラスからアピタ戸塚店までも歩いて10分から15分ほどと近いのがわかります。トツカーナやモディはその間にあるので、もっと近いです。
トツカーナとモディは戸塚駅に直結しており、また、それぞれ別のバスセンターとも直結しているアクセスの良さ。また、トツカーナとサクラスもデッキで繋がっており、信号を渡らずにそのまま向かうことができます。
これだけの至近距離に大きい商業施設が4つもあるのですから、シルバー世代にとって住みやすいと言えます。
便利な交通
買って住みたい街に選ばれた大きな理由として挙げられる、交通の良さです。
横浜市営地下鉄、横須賀線、湘南新宿ライン、東海道線と多くの電車の停車駅です。
戸塚は神奈川県の首都である横浜に、快速ならば1駅で、10分ほどでつきます。快速でなくても12分ほどで着きます。
さらに、新宿まで最短で45分程度で到着するので、通学や通勤に便利です。
さらにほとんどの快速が止まります。池袋、新宿、渋谷、恵比寿、大崎、品川といった大きい駅からでも停車駅を気にせず、乗り換えなしで帰ることができます。
ここまでが多くの人が住みたいと感じる理由ですが、シルバー世代からするとどうでしょうか。
実は戸塚は鎌倉方面にも近いのです。戸塚から鎌倉駅までは13分ほどで、鎌倉を観光するにも近い距離です。
観音様で有名な大船へは5分で到着し、戸塚駅からバスで向かうこともできます。
シルバー世代に人気な鎌倉へのアクセスも良いことが、シルバー世代に人気の1つと言えます。
さらにシルバー世代に便利なサービスがあります。敬老パスとかなちゃん手形です。
どちらもシルバー世代を対象とした割引サービスで、戸塚内を行き来するには便利なバスに関するサービスです。
敬老パス
敬老パスは横浜市内の70歳以上が対象で、横浜市営地下鉄や神奈川中央交通などお得に乗れる割引サービスのことです。
所得に応じて値段は変わりますが、最低で無料、最大で2万円程度払えば1年間対象の公共交通機関に乗ることができます。
通常の定期券や乗車券よりも格安で乗れるので、多くのシルバー世代が所持していいます。
かなちゃん手形
かなちゃん手形は69歳以上が対象で、神奈川中央交通が発行しています。
こちらは1年10,800円で神奈川中央交通を利用することができます。
神奈川中央交通のパスは戸塚の広い範囲で運行しており、多くのシルバー世代が利用しています。
これらのシルバー世代に向けたお得なサービスが多いため、戸塚ではシルバー世代が多く住んでいます。
歴史と新しさの融合
戸塚には数多くの歴史があり、有名なものだと旧東海道戸塚宿です。
東海道に関する浮世絵は戸塚駅でも飾られていたり、旧東海道 道しるべという案内看板も設置され、歴史を感じることのできるものとなっています。さらに「旧東海道戸塚宿の歴史を歩く散策マップ」が発刊され、それを元に散策するシルバー世代を多く見かけます。
歴史を感じながら散歩できるのもシルバー世代から見た戸塚の魅力なのかもしれません。
旧東海道とは別に戸塚には戸塚八坂神社という神社があり、毎年夏には、お札まきというお祭りがあり戸塚の恒例行事となっています。
そして、戸塚は再開発の町でもあります。
昔は商店街が賑わっていましたが、2000年台の初めから再開発が開始。それに伴い商店街が再開発され、商業施設へと生まれ変わっています。さらに、最近では区役所も新設され新しく、かつトツカーナに隣接した便利な区役所へと生まれ変わりました。
1度ではなく、何度か再開発を繰り返し、今の戸塚になっています。
しかし、商店街が完全に無くなったわけではなく、今もトツカーナのすぐ横に商店街があります。さらに、再開発される前の商店街を描いた絵画が多く残っており、時々その絵を飾るイベントを行ったりと、古き良き商店街の文化を残しつつ、新しくて便利な面をもった街です。それゆえにシルバー世代にも愛されているのでしょう。
戸塚での物件探しのポイント
シルバー世代が多く住み、愛されている戸塚ですが、そんな戸塚で物件を購入するにはどのような物件がいいのでしょうか。いくつかポイントをご紹介します。
坂の上の物件でもOK
横浜市は坂が多いことで有名です。
私の母校も横浜市内にあるのですが、校舎の前には見る場所によってはほぼ直角に見える坂がありました。毎日登山をするような気持ちで登校していました。学校には裏口があり、裏口からも出入りでき、裏口なら学校の前にバスが停まるので、そこから登校しようとしましたが、バスを降りたら住宅街の中の坂を登らねばならず、驚いたのを覚えています。
最後は最寄駅ではない駅から登校していたのですが、それでも2つ大きな坂を登らなければならない道でした。
それほどまでに横浜は坂が多い地域です。それゆえに他県の方よりも坂に慣れている人が多いです。
そのため、いい物件だから坂の上だからな。と諦めなくても良い場合があります。
また、坂の上でもバスが来てくれることが多いので、坂の上の物件で迷った際は、バス停があるか、現地に向かうことができれば、近所にお住まいの方が上っているかどうかで判断するのもおすすめです。
バス停やバスの路線を調べましょう
戸塚は広いため多くのバスが行き来しています。
大きなバスセンターが2つあり、神奈川中央交通と江ノ電バスが走っています。
そのため、駅から離れていても大丈夫ではあるのですが、より売れやすくするにはバス停との距離や、バスの路線まで調べるのがおすすめです。
多くの路線があるのですが、その路線の全てが活発とは限りません。そのため、不動産関係者に聞いてみたり、バスの時刻表を調べるのがおすすめです。
戸塚区内で人気の場所は2つ以上の路線のバスが止まる場所が人気です。
この2つのバスならどっちに乗ってもつくという場所にするといいでしょう。そのような場所であれば坂の上でも高値の家賃で賃貸や販売に出されています。
最寄駅を気をつけましょう
戸塚区は冒頭でも述べた通り非常に広い地域です。それゆえに同じ戸塚区でも中にいくつか駅が入っていることが多いです。
一番多いのが戸塚駅と東戸塚。一見同じように見えても、地域に住む人からすると全く違うので注意が必要です。
東戸塚は駅が横浜市戸塚区品濃町にあり、同じ戸塚区です。他県の方などは間違えやすいので、事前に戸塚駅か東戸塚どっちが近いのか調べましょう。
また、舞岡や下永谷など横浜市営地下鉄の駅も戸塚区にあることがあるので、要注意です。
まとめ
今回は買って住みたい街ランキング1位で、シルバー世代が人口の半分ほどを占め、シルバー大国と言っても過言ではない戸塚のなぜシルバー世代に愛されるのか、そんな戸塚で物件を選ぶならどのようなところに注意すべきかを紹介しました。
戸塚は基本的にとても便利な街なので、今回ご紹介したポイントに注意して物件を見れば、おすすめの街だと言えます。
また、物件を購入し、シルバー世代向けにリノベーションするのもおすすめです。